ギリシャ債務問題の鎮静化がカギ
ギリシヤの債務再編問題で揺れるユーロだが、意外と底堅さが指摘されている。その背景には堅調なドイツ経済がある。米国とドイツの国債利回り格差が年初よりドル高ユーロ安トレンドを作りだしてきた。米国の低金利が長引けば、当面格差は縮まらないだろう。
インフレ懸念を理由に2011年7月にリーマン・ショック以降2度目となる追加利上げ(1.25%⇒1.50%)を実施したECB(欧州中央銀行)。消費者物価上昇率が2%を上回る状態が半年以上続けば、さらなる利上げへの素地が固まる。ギリシヤ問題がこのまま沈静化し、今後も利上げへの見通しが高まれば、ユーロは相対的に強まるとの見方もある。
ただし、ユーロ不安の火種となっているギリシヤを初めとした債務問題に対するECBの政策スタンスは、「金利見通し」など循環的な要因とは別物として取り扱う傾向がある。7月以降のレンジを1ユーロ1.33〜1.48ドルと見ているが、ECBの態度はどこかで修正を迫られる可能性が高いとも答える。「引き締め的な伝統的政策は、緩和的な非伝統的政策にさや寄せされるのではないか。その際は、ECB理事会後の会見において、現状で使われている『monitor(監視する)』『vigilance(警戒する)』が修正され、『appropriate(適切な)』等の表現が使用される可能性がある。
その後のシナリオとしては、「ECBの金融政策に修正が迫られるタイミングで、ユーロは大きな調整に見舞われるはずだが、それがアク抜けの起点となる可能性もある。その後はユーロの地力とはあまり関係のない要因でユーロ相場が上昇する展開を予想する」。ギリシャの信用不安は、しばらく動向を見守りたい。